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千葉県北部支部 「船橋市平成26年度防災女性モニター」に参加

 船橋市では、女性の視点で船橋の防災や減災について検討を行い、防災対策に活かすことを目的に、防災女性モニターが平成26年8月に設置されました。これを受けて千葉県北部支部からの推薦を受け、平成26年8月から平成27年3月まで当該活動に参加致しました。
 女性モニターは計10名、防災や危機管理、医療や福祉、地域活動等様々な分野のメンバーにより構成されました。
活動の内容は会議(市長からの委嘱状交付式、防災講話、報告会を含む)が月1回のペースで5回(1回につき2時間)、その他に避難所宿泊訓練、総合防災訓練、船橋市防災フェアへの参加があり、最後に報告書をとりまとめ船橋市長に提出致しました。
 今年度の活動は時間に限りがあったため、「防災備蓄品」にテーマを絞り、それぞれの知識や経験等を基に意見を出し合って議論を進めました。また、船橋市のご協力により、市の備蓄品の状況を詳しく確認し、試用・体験するという機会も設けて頂きました。
 約5か月間の議論を経て、船橋市に向けておおむね次のような提言を致しました。

 1. 災害用備蓄品に関する改善
 (1)乳幼児用品として、粉ミルク、哺乳瓶、哺乳瓶消毒液に加え、哺乳瓶の消毒ケース、
    乳幼児飲料水、飲料水を沸かすカセットコンロなど関連する用品も備蓄する。
 (2)紙おむつのバリエーションを増やす。
 (3)おしり拭きを備蓄する。
 (4)生理用品のバリエーションを増やす。
 (5)使い捨てビニール手袋、ビニール袋やラップを備蓄する。
 (6)文房具類(油性マジック、ガムテープ、コピー用紙、はさみなど)をセットで備蓄する。
 2. 学校備蓄倉庫について
 (1)保管状況をわかりやすく明示し、対象者(女性、乳幼児、高齢者等)や、使用頻度に
   応じた配置とする。
 (2)倉庫内に台車等を配備する(女性や高齢者でも物資を運べるようにするため)。
 (3)保護者あるいは自主防災組織などにその管理清掃を任せるなど、定期的な整理整
   頓、清掃ができる環境を整える。児童生徒や地域住民にも見学や体験等の機会を設
   け、様々な機会を捉えて積極的な啓発活動を実施する。
 3. 防災啓発について
 (1)「家族でできる防災対策」のリーフレットは、内容を説明した上で配付する。また、入
   学式、成人式、運動会、PTA会合等あらゆる機会を通じて防災啓発を行う。
 (2)「防災フェアふなばし」へより多くの女性参加を促すため働きかけ、女性が興味をもつ
   講演内容、展示内容について考慮する。
 (3)多くの市民に市の備蓄の現状を知らせるとともに、家庭用備蓄を進めるため、災害時
   に役立つアイテムを周知する。
 (4)備蓄品の点検や管理については、自主防災組織、自治会などの活用を考える。
   また、専門的な知識を要する発電機の点検等については、住民に見学を働きかける。
 4. プライバシーへの配慮
 (1)女性専用のスペースを設けることの重要性を周知徹底する。ワンタッチパーテーショ
   ンの備蓄数を追加する。
 (2)プライバシーへの配慮が十分されるよう、避難所の運営に関する意思決定の場や
   備蓄品の配付の場に女性を必ず配置する。

 今回の活動を通じて、一つのテーマについて固定したメンバーで掘り下げて話し合うという貴重な機会を得ることができました。また、それぞれ異なるバックグラウンドを持つ非常に優秀なメンバーに恵まれ、様々な気付きや発想を共有することができ、多くを学ぶことができました。この手法は地域の防災組織にも応用可能だと思います。
 「船橋市防災女性モニター」は平成27年度も実施されるそうです。初年度の経験を踏まえて、より活発な活動になることを期待しております。
(H27/4/16 千葉県北部支部 青山久子 記)

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日本防災士会は、会員相互のネットワーク構築とスキルアップを支援し、地域防災力の向上に寄与することを基本理念として活動に取り組んでいます。

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