東京都支部 「DIG(災害図上訓練)」のワークショップ
東京都支部 支部長代行 松井正雄
「DIG(災害図上訓練)」のワークショップを行いました。
受講対象者は、全国で道路の維持・管理に携わっている県職員の方々で地域の防災組織を対象とした形式とは多少変化を持たせる必要があり、準備の段階で多少苦労しましたが、本部のご支援もあり十分な準備の下本番を迎えることが出来ました。
また、当日は多摩ブロック、防災コミュニケーションネットワーク(通称「BCN」)の防災士にファシリテーターとしてご協力いただきました。
~ 記 ~
日 時 平成27年7月4日(土)13:00~16:00
場 所 自治労会館 (東京都千代田区六番町1)
参加者 東京都支部 ・松井
多摩ブロック ・岩波(ブロック代表)・板野・立田・坂田・佐藤
BCN ・青木(BCN代表)・中村(利)
進行概要
32名の受講者を6班に分けました。
1 地図の準備(4×3印刷で、A3に拡大し、8枚を貼り合わせ)
2 道具の確認と使い方の説明
3 DIGの説明(開発者、命名と意味、ルール、目的 等)
4 災害をイメージすることの必要性と重要性について説明
(事例「大川小学校」と「越喜来小学校」を比較)
5 テーマーを「地震」に決めた理由(道路が一番ダメージを受ける災害として)
6 自己紹介
①自分の名前(年齢)②どこから来たか(都道府県・所属)③最近食べたおいしいもの
④最近どのようなことで笑いましたか⑤我が家の防災対策(自助))
7 班長と発表者を決める
8 災害をイメージする写真の紹介(特に、道路被害の写真)
①兵庫県南部地震②新潟県中越地震③能登半島地震④新潟県中越沖地震
⑤岩手宮城内陸地震⑥東北地方太平洋沖地震⑦長野県神城断層地震)
~ここで、一つの地震が○○地震と△△大震災とに命名されることの説明を加えました~
9 自然やまちのことを知る(油性ペンでの色分け作業)
10 まちを守る施設や人を知る(「まちの状況」図を参考に、丸形カラーシールでの色分け
作業
11 地図を見ながら 地域の「長所」「短所」を付せんに書き出し、模造紙に貼り付けて
まとめる作業(特に、道路に関係する項目を拾い出すように指示)
12 「長所」「短所」の発表(6班中、奇数の3個班)
13 「災害時の状況」図を参考に被害の状況を地図に書き込む作業
14 「災害発生時要配慮者の状況」表の作成(個人で作成後、班でまとめる)
15 災害時の状況と要配慮者・高齢者の「危険度」と「支援の優先順位」の発表
(6班中、偶数の3個班)
16 被災者の体験談(二人の方がお話ししてくださいました。)
17 自分たちにできる活動を
①日常自分たちにできる活動と②災害の後に自分たちでできる活動とに分け
て付せんに書き出した後、模造紙にまとめる。
(道路の維持・管理をおこなう県職員としての立場で、と依頼しつつも、むず
かしいようであれば地域の防災組織のメンバーとしてでもいい旨を指示。
6個班中5個班が、地域の防災組織のメンバーとしての考えでした。)
18 ここで15分間の休憩を入れ、よその班の地図を見学してもらう。
19 最終発表(全部の班)
自分たちにできる活動を
①日常自分たちにできる活動と②災害の後に自分たちでできる活動とに分け
て発表する。
20 まとめ
道路の維持・管理をおこなう県職員としての立場で、
①日常自分たちにできる活動について、
1 道路を取り巻く環境の把握
2 道路環境の小さな変化を見逃さない。
3 環境変化の情報共有と報告
以上の3項目を紹介した後で、「本当に必要な活動」
・家屋の耐震化と脱出用資器材の準備
・家具類の配置変えや家具類の固定
・地域や職場に人たちとのコミュニケーション
つまり、“「自助」「共助」の備え”をしておくことの必要性について説明
②災害の後に自分たちでできる活動について、
1 生活道路の安全確保
2 防災機関の使用道路の安全確保
3 道路の早期復旧と交通の安全確保
以上の3項目を紹介した後で、「本当に必要な活動」
・被災者の救出・救護活動
・要配慮者への支援活動
・職場(業務)への復帰
つまり、自助をしっかりやっておくことで“「共助」への参加”が可能となることの説明
最後に、災害時に優先すべきこと二つ
①命をつなぐこと
②時間を大切に使うこと
の説明でまとめました。





