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埼玉県支部 埼玉県立日高特別支援学校で「防災体験プログラム」を実施

埼玉県立日高特別支援学校教諭・防災士 齋藤朝子

 本校は埼玉県西部にある中規模の肢体不自由特別支援学校です。一昨年から内閣府主催の「防災教育チャレンジプラン」実施団体として採択されています。昨年度のプランの中で子どもたちや保護者が防災について体験し、考える1日を、と「防災体験プログラム」を計画しました。保護者や教職員で計画していく中でやはり専門的な立場からアドバイスをしてほしいと思い、日本防災士会に相談しました。埼玉県防災士会を紹介してもらい、具体的な計画について相談・協力を頂きました。2回目の今年度の参加者は昨年度の倍以上、88名が参加しました。本校の関係者のみならず、地域の方や県内の教職員、社協の職員なども参加しました。防災士会の方には今年度も多くの方にお世話になりました。
 プログラムの目玉として「防災スタンプラリー」を実施し、様々な体験を行います。防災士会の「家具固定」についてのコーナーは具体的なものをたくさん用意してもらい、具体的な方法を教えてもらいました。分かってはいてもなかなか手をつけられない「自宅の防災対策」について考えることができました。
 また、毛布体験では運ぶ人のそばまで毛布を丸めると軽く感じるというコツを教えてもらいました。早速体験用の人形から教員がけが人役に交替して体験し、効果を実感していました。このようなアドバイスも防災の専門家ならではだと思っています。
 子どもたちの楽しみの一つである「消火体験」は水消火器を使って行いました。防災士の方に丁寧に説明してもらい、保護者の方も普段できない体験ができたと話していました。
また、炊き出しの協力や災害用トイレの作り方、避難所スペース設営でのアドバイスもいただいています。
 他にも災害医療に詳しい看護師の講義や、社会体験施設の職員によるエコキャンドル作り、近隣のダンボール業者の災害対策用品の展示、防災の映画や絵本、ゲーム等様々な体験をしました。また参加者全員で「あたりまえ防災たいそう」を行いました。COWCOWさんの「あたりまえ体操」の公認替え歌です。子どもたちにとって分かりやすい動きと歌で防災の知識を身につけてもらいます。
 このような取り組みは本校だけで行うことは限界があります。本校の防災への取り組みはまだ始まったばかりで、被災時にたくさんの人たちに助けてもらう必要のある車椅子の子どもたちを地域にどのように知ってもらうかが課題です。終了後に防災士会の方から身体の不自由な人たちへの支援方法について、今後も各地域で伝えて行きたいとお話が出たことは大変ありがたいことだと思っています。本校のみならず、様々な場所に住んでいる障害のある方への支援について拡げて頂くことが私たちの願いの一つでもあります。来年度も計画していますのでまた御協力よろしくお願いします。

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【実施概要】
日時: 2015年7月29日(水) 10:00~14:30
場所: 日高特別支援学校(埼玉県日高市)
テーマ: 「車椅子から見た防災」
日本防災士会埼玉県支部参加会員: 菊田高雄、岡崎洋志、田中緑、小林俊尋、奥倉祐子、大城戸修一、二崎博美、坂本滿、池田重信
オブザーバー参加:対馬代志子、高橋さとみ

【スケジュール概要】
8:45 現地集合(防災士会)
10:00~ はじまりの会(「あたりまえ防災たいそう」、自己紹介ゲーム)
10:30~ 防災スタンプラリー
12:15~ 炊き出し開始(昼食、休憩)
13:00~ 防災スタンプラリー
13:45~14:30 防災ゲーム・クイズ、終わりの会

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Author:日本防災士会
日本防災士会は、会員相互のネットワーク構築とスキルアップを支援し、地域防災力の向上に寄与することを基本理念として活動に取り組んでいます。

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